ごあいさつ
8月 葉月
今年は3月末より朝散歩を始めました。
行く道沿いに低い木々が並んでいるところがあります。
一般住宅の庭先なのですが、その横を通ると、
まあ何と、蝉の声の大合唱です。
蝉って、どれくらい生きているのだろうと思って調べてみました。
土の中から外へ出て羽化し成虫になって、寿命は2~3週間だそうです。
2週間精一杯鳴いて、雌に自分のいる場所を知らせているのです。
限られた命の中で次の命を子孫繁栄のために、鳴いて雌を呼んでいるのです。
自然の摂理ということでしょうが、はかなさも感じます。
毎日、猛暑日が続いている中、夏にも終わりが近付いてきます。
8月7日は、立秋。
暦の上では、この日から秋の始まりとなります。
今年の長期予報では、9月まで残暑が厳しいようですし、春や梅雨の訪れが早く、
空梅雨だったりと、かつての日本ではないような気候が続きます。
ずいぶん、昔と違ってきた四季ですが、一年間を二十四等分し15日ごとに分けて、
24の期間を表したものが「二十四(にじゅうし)節気(せつき)」といいます。
この二十四節気は、現代生活には関係がないように見えても、意外と現代生活に
密接に関わりを持っています。たとえば、暑中見舞いは暑い盛りのごあいさつですが、立秋以後は、残暑見舞いに変えることなど、今でも、日常のあらゆる場面に使われています。
二十四節気は中国の戦国時代に考案されました。太陰暦による季節のずれを正し、
春夏秋冬の季節を正しく示すためです。
中国と日本の気候では多少のずれが生じますが、毎年同じ時期に同じ節気が
来ることや、半月ごとの季節の変化に対応出来ることから、農業の目安として
非常に便利であり、日本の暦にも導入されることになりました。
二十四節気は、日本の風土、風景や自然を感じることが出来る言葉です。
まだまだ、自由に往来することが制限される日々が続いていますが、
美しい日本の自然を実際に体験出来る日が早く訪れることを願っております。
写真(くらしの雑記帳、日本惣菜協会)